2005年10月17日 (月)

筋ジストロフィー症の方にパソコン設定

以前、「スイッチ1つでパソコン操作」というタイトルで、記事を載せましたが、その続きです。

筋ジストロフィー症のKさんは右手の親指を僅かに動かすことが出来ます。そこで、「できマウス。」というスイッチインターフェースと「スペックスイッチ」という身障者向けのスイッチを使いました。Kさんは「スペックスイッチ」を親指の間に挟むように持ちます。また、「できマウス。」付属の「できボタン+。」という1つのボタンで複数の機能を振り分けるソフトを使っています。なお、今回のために「できマウス。」シリーズの開発者の方にソフトを修正していただきました。

「できボタン+。」で1ボタンを以下の8つの機能が使えるように設定しました。

  1. マウスカーソル左移動
  2. マウスカーソル右移動
  3. マウスカーソル上移動
  4. マウスカーソル下移動
  5. クリック
  6. ダブルクリック
  7. Enter
  8. 右クリック

「右クリック」は必要ないかなーと思ったけれど、Kさんのご要望で設定しました。マウスの移動スピードは「8」。普通、マウスで動かすスピードに比べれば非常に遅いですが、これ以上スピードを上げると狙ったアイコンの上に止めるのが難しくなるからです。

文字入力の際は当然普通のキーボードは使えないので、「オンスクリーンキーボード」という、パソコンの画面上にでるキーボードを使います。ウインドウズにも標準でついていますが、より高機能なものがネット経由で入手できます。このうち「Pete」というソフトがKさんのお気に入りです。今回「できボタン+。」に手を加えてもらったのは主に「Pete」との連携の部分です。

ソフトそのものは快適に動作したのですが、ひとつ別の問題が発生しました。文字入力の際、連続して同じ文字が入ってしまう、つまりKさんはボタンを押す(つまむ)動作より離す(広げる)動作のほうに難があるということです。

不随意運動のある人が普通のキーボードでのキーの「長押し」による誤入力を防ぐための機能はあります。しかし、ここではオンスクリーンキーボードでの話しになるので、マウス機能の「長押し無効」ということになります。ダブルクリックが難しい人、ドラッグが難しい人のための補助機能の設定はあるのですが、「ボタンがすぐに離せない」場合の対処はないようです。普通、クリックボタンをゆっくり離して困る事はないし、「長押し無効」なんて設定したらマウスカーソル移動もできなくなるでしょ。

「スペックスイッチ」を購入する前、発売元の株式会社アクセスインターナショナルからは2種類スイッチの試用品を送っていただき、実際に試したのですが、そのときは気が付きませんでした。私が使ってみたところ、かなり長く押さないと連続入力にはなりませんが、Kさんにとっては難しい作業のようです。

ただ、姿勢や腕の位置、スイッチの持ち方で若干操作性が変わるらしいです。

これから1週間の課題としてKさんは「慣れるように努力する」といわれました。私のほうはスイッチがもう少し使いやすくなるように手を加える方法を考える事にしました。

今後もこの件に関するレポートを続けていこうと思います。

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2005年10月 4日 (火)

ボタン1つでRPG挑戦(1)

「できマウス。」と「スペックスイッチ」によって、たった1つのスイッチによってパソコンの操作が可能(まだ、調整の必要がありますが)になったKさんの次のご要望は、超有名なロールプレイングゲーム「ドラゴンクエスト」がやりたい、とのことでした。

現在のところ、「ドラゴンクエスト」は正規にはプレイステーション及びプレイステーション2でのみ使用できます。だから、プレイステーション用周辺機器をいろいろ調べましたが、1ボタン操作のコントローラは見つかりませんでした。

「できマウス。」のメーリングリストに問い合わせたら、ある福祉機器製作会社が1ボタンコンローラを製作・販売しているとの情報を頂きました。

サイトを確認後、問い合わせをしてみましたが、現在は注文を受け付けていないとのことでした。実際、満足に使えなかったという理由でした。

そういう訳で、「できマウス。」と「スペックスイッチ」を使ってパソコン用のドラクエ風のゲームをする方向で検討中です。

本来、ゲームメーカーがもっと配慮すべきことだと思いますが…。

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2005年9月30日 (金)

スイッチ1つでパソコン操作

(以下の記事を投稿するにあたって、ご本人の了解をとってあります。)

筋ジストロフィー症のKさんから「パソコン操作支援」についてのお問い合わせを請けました。「宇部市障害者支援センター ぴあ南風」と宇部市福祉課の保健士さんからの紹介です。

KNさんは右手の親指だけ少し力が入る状態、あと顔を少し左右に振る事ができます。福祉情報機器にはスイッチ1つでも操作できるようにするシステムが何種類か出ているので、それを利用しようと思いました。Kさんは喉に人工呼吸器をつけていらっしゃるので、顔を使っての操作は避けた方が良いと思い、右手親指で操作出来るように作業を進めました。

まず、パソコンとスイッチをつなぐスイッチインターフェースですが、「できマウス。」を使うことにしました。値段的にも手ごろだし、各種フリーソフトとの連携が豊富だからです。

次にスイッチですが、何社かに問い合わせました。サンプルを試して決めようと思ったのですが、各社サンプル品が出払っててなかなか届きません。その中で、株式会社アクセスインターナショナルから「スペックスイッチ」「マイクロライトスイッチ」が届きました。実際に使ってみた結果、ある程度抵抗がある「スペックスイッチ」に決定しました。「マイクロライトスイッチ」は軽すぎて(抵抗がなさすぎて)Kさんの場合、常に「押した」状態になるからです。

「できマウス。」にはいろいろな使い方が出来る付属ソフトが付いているのですが、とりあえず「できリング。」というのを使っています。これには後継が開発中ということなので楽しみです。

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